第407話彼を演じる

「もちろん、グラハム氏にもお祝いを申し上げに来た。だが、スミス氏のその態度を見るに、どうやら私に喧嘩を売りたいらしい。まさかスミス氏が、正義のためなら立ち上がるような心の温かいお方だったとはね。もっとも、少々見当違いのようだが」

アクセルは、ダニエルが「器が小さい」と皮肉っているのを痛いほど理解していた。

これだけ大勢の前で取り乱すわけにはいかない。だから怒りを押し殺した。

だが、嘲り合いなら彼も負けてはいない。

マーカスは当初、アクセルの存在感に威圧されはしたものの、危険は感じ取っていなかった。

ところがダニエルが姿を現した途端、二人の間に張り詰めた空気が生まれた。板挟みになった彼...

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